巷では、アスペルガー症候群は共感性がなくてやっかいだ…という見られ方をしていますよね。
アスペルガー症候群の人は、その特性的に人に興味がなく、人の気持ちを想像することが苦手で共感性が低い人が多いです。
「思いやりの心はないのかよ…」みたいな場面が見られることもあります。
しかし、その逆に「アスペルガーだけど、人の気持ちは分かるし、むしろ分かりすぎる!」なんて人もいます。
行きすぎると、「共感性羞恥」と呼ばれる特徴も持っているくらいです。
他人が恥ずかしいと思っていることに対して、自分も感じてしまうこと
というわけで今回は、
- アスペルガー症候群の共感性が欠如していること
- アスペルガーだけど、共感性がある人
- 共感性羞恥というものもある
この3点について、
実際にアスペルガー症候群である僕が個人的に解説していきたいと思います。
目次
典型的なアスペルガーは共感性の欠如が見られる

- 感情や気持ちを察するのが苦手
- 空気を読めず、たまに酷いことを言ってしまう
- 結論なしにしゃべり続ける
- 怒られてもなんだかぼーっとしている
典型的なアスペルガー症候群の人であれば、上記のように一般的な健常者から見たら、
「なんて共感性の薄いやつ…」と思われるような特徴を持っています。
一緒の職場で仕事をしていると「対応に疲れるよ…」と悩む方は多いです。
また、共感性の低いアスペルガーの人と結婚してしまうと、その妻・または夫が非常な苦しい思いをする…というのも有名な話ですね。
人の気持ちが想像しにくいので、こちら側の思っていることはなかなかアスペルガーの人には伝わらないのです。
アスペルガーの人は「自分が正しいんだ」と引き下がらないので、トラブルを起こしがちです。
ほんとささいなことに対して空気が読めず、共感性も低いので、周りが疲れてしまう…という方は多いです。
接し方に悩まれる方は多いと思いますが、いくらこっちの言い分を言っても理解してくれないことがあるかと思います。
そのような場合は、説得は困難なので素直に諦めた方がいいかもしれませんね。
夫婦生活をしている方は辛いとは思いますが、アスペルガーの人は共感性に欠けるので、やはり難しいです。
アスペルガーでも共感性の高い人は存在する!

アスペルガーだと全員が全員、共感性が低いのか?というと、そうではありません。
例えば、僕はむしろ共感性は高い方ですし、「人の気持ちが分かりすぎる…」と思い悩んでいるくらいです。
詳しくはこちらの記事にも書いてあります。
人の気持ちが分かる共感性の高いアスペルガーは多く存在していて、そのような人は特に受動型・または隠れアスペルガーなどの軽度の人に多く見られるようです。
だから、アスペルガーは人の気持ちが分からなくて共感性が欠如している!と言われていますが、結論は人によるんですよね。
- 他者からの評価を気にしすぎる
- 嫌われたくない思いで必死に空気を読む
こんなアスペルガーの人もたくさんいるわけです。
ちなみに、アスペルガーだから人の気持ちが理解できないのではなくて、そもそも失感情症を併存しているアスペルガーが多いという説もあるくらいです。
また、自分と違う人間には、誰だって共感しにくいです。
アスペルガーの人は、2chなどではその人同士で「あるある」などで盛り上がっています。
共感性がなければこのようなことはできないでしょう。
また、僕自身ネットビジネスのコンサル生を何人も持っているのですが、自分と似たようなアスペルガーの人が多いです。
そして、そのコンサル生たちとは、よくアスペルガーあるあるで盛り上がったりもします、笑
だから、アスペルガーだから共感性が低いのではなくて、単純に健常者とアスペルガーは「特性的に違うから共感できていないだけ」という見方もてきるでしょう。
共感性羞恥は、アスペルガーにも見られる

アスペルガーの人の中には、ごくまれではありますが「共感性羞恥」である可能性があります。
これは、誰かの恥ずかしい出来事を自分ごとのように感じてしまうというものです。
例えば、
- 誰かがすべった時
- ドラマの登場人物が恥をかいたシーン
- バラエティ番組でドッキリを受けている人
など、とにかく恥ずかしい出来事を見ていると、「もう見ていられない!」となってしまう人です。
日本人の10%が共感性羞恥と言われていので、アスペルガーの人でこれに当てはまる人も多いでしょう。
共感性羞恥だと、同情心が強くて、共感性はむしろ高いです。
他者の失敗に対して、過剰な反応をしてしまうのは生活上大変ではありますが、恥ずかしい思いをしたからといって、逃げないことが重要です。
共感性羞恥の人は、自己評価を気にしすぎている面があるので、「人は他人に興味がない」ということを頭に入れながら対処するのがいいかもしれませんね。
まとめ
アスペルガーの人は共感性が低いと言われていますが、それはすべての人に当てはまるわけではありません。
僕自身、自分がアスペルガーだと分かったのは20歳の時でしたが、それまで何で分からなかったかというと、
「アスペルガーって共感性が欠如しているんだよね?」
「自分はむしろ共感性高い方なんじゃないか?」
と思っていたからだと考えています。
つまり、共感性のある自分はアスペルガーではないと思っていたということです。
でも、人の気持ちが分かる人でも、アスペルガーの人は多く存在しています。
これについては、僕自身たくさんの方に知ってもらいたいと思っています。
また、もしも
「共感性のある自分でもASD・自閉症スペクトラム・アスペなのか?」
と疑問に思われている方は、もう一度診断などで確認してみるといいでしょうね。
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